【即位礼正殿の儀】なぜアメリカは運輸長官を派遣してきたのか

先日10月22日に即位礼正殿の儀が皇居で行われました。

各国が要人を派遣してきた中、アメリカはチャオ運輸長官を派遣してきました。報道によると当初はマイク・ペンス副大統領を派遣することを計画していましたが、急に運輸長官に変更されました。何があったのでしょうか。

今回は即位礼からアメリカ・トランプ政権の内部事情を探ってみました。

アメリカにおける運輸長官の序列は?

昭和天皇の崩御に伴う1990年の即位の儀では、アメリカはダン・クエール副大統領を派遣してきたそうです。

日米関係は全般的には良好なので、トランプ大統領本人は無理だとしても、日本側はペンス副大統領の訪日を要請していたはず。10月初位までは副大統領来日で調整が行われていた模様ですが、最終的に チャオ運輸長官 に決まりました。

アメリカでは大統領継承準備が決められており、運輸長官の序列は14番目。継承権2位の副大統領と比較すると大きく「格」が下ります。

事実の整理から

まずは深堀する前に、事実として確定していることを箇条書きしてみましょう。

  • 当初はペンス副大統領の派遣を予定してきたが、継承権14位の運輸長官を派遣してきた
  • 即位礼正殿の儀 の日程は数か月前から確定していた
  • 日米関係は良好な状態で変化無し
  • 2019年5月には、トランプ大統領が令和初の国賓として天皇陛下と面談している
  • トランプ氏は今年2回訪日している(5月の国賓来日、6月のG20)
  • チャオ運輸長官は台湾出身だが、所謂外省人で中国との関係も深い(ツイッターでは公式参加出来ない台湾に配慮したので、台湾系のチャオ氏を派遣したという言説が見られるがイマイチ納得しがたい)
  • チャオ氏の夫は上院共和党の重鎮ミッチ・マコーネル

ペンス副大統領とポンペオ国務長官はシンクタンクでの演説を優先した?

まず、なぜ14位の運輸長官を派遣してきたのかという点から考えてみます。確かにペンス副大統領の参加が難しいとしても、元大統領を特使として派遣することやポンペオ国務長官を派遣することが出来たはず。

ちなみにポンペオ氏のツイッターをチェックすると22日にはワシントンDCの保守系シンクタンク「ヘリテージ財団」で寄付者向けの演説を行っています。

https://www.heritagepcm.org/19/agenda

良く調べてみると、ペンス副大統領も同じイベントで22日夜に演説を行っていたようです。

つまり、二人が 即位礼正殿の儀 に参加しなかったのは、国内の支持母体への配慮があった為(今更変更出来なかった為)でしょう。

元大統領を特使で派遣することは出来なかったのか?

ただ、現行の指導部メンバーが無理だとしても、大統領経験者を派遣するという選択肢もあったはず。オバマ氏が大統領のころであれば、クリントン元大統領を特使として派遣するという案も出たはずです。

存命の大統領経験者(カーター、クリントン、ブッシュ、オバマ)で共和党はブッシュ氏のみ。

2016年の大統領選では、ブッシュJrの弟ジェブ・ブッシュがトランプ氏と共和党候補者指名争いを行い、互いに個人攻撃を行っていました。2018年末にブッシュSrの葬儀が行われ、トランプ大統領も参加しましたが慣例の現役大統領のスピーチが無かった事が、不仲を物語っています。

ブッシュ元大統領には恐らく(特使派遣の)声も掛けていないでしょう。

民主党だけでなく、共和党の政治エリートの間でもトランプ氏の評判は相当悪いようです。

まとめ

改めて整理したことをまとめてみましょう

  • 即位後、トランプ大統領が訪日していたこともあり、元々参加への優先度が高くなかった
  • ペンス副大統領とポンペオ国務長官は当日保守系シンクタンクで講演を行い、得票につながらない日本の即位儀式は優先度を下げた。
  • トランプ氏のアメリカのリベラルだけでなく保守系の政治エリートの間での評判はかなり悪い

このままアメリカ経済が好調な限り、現職大統領の再選は覆りにくいとは思いますが、株価の暴落等からリセッション期に突入すれば、再選に黄色信号が灯ってきます。

2020年の大統領選では、トランプ氏に対抗しようと民主党の候補者が色々と出てきています。特に注目したいのは、有力候補の一人とされているウォーレン上院議員。かなりリベラル色が強く、仮に当選した場合には米国市場は大きく値下がりする可能性があります。

今後は2020年大統領選の民主党候補についても展望を載せたいと思います。

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