【地味すぎる米国株】Deere & Company 米国市場で高いシェアの農機メーカー

今回も日本では馴染みが薄いものの、米国内では手堅くやっている企業を紹介します。農機具メーカーのDeere & Company (ティッカーシンボル:DE)です。

「地味すぎる米国株」シリーズの第六弾をお届けします。

何をしている会社?

  • John Deereブランドで農業機器を展開(コーポレートカラーは深緑と黄色の組み合わせ)
  • 主な事業は三つ ①農業・芝生機器 ②建設・林業機器 ③金融サービス
  • 特にアメリカの消費者の間では自走芝刈り機の知名度が高い
  • 本社はイリノイ州モリーン
  • 創業は1830年代
  • PERは15.93倍
  • PBRは4.2倍
  • 時価総額は511億ドル
  • 2018年売上高は373億ドル、純利益は23.7億ドル
  • S&P500構成銘柄のうちの1社

株価は?

ヤフーファイナンス米国版から13年程の株価推移を転載。

リーマンショックで2009年前半に30ドルを切る水準まで下落した後、2011年前半には100ドルに迫る水準まで上昇。

その後2016年中ごろまで80ドル~90ドルで推移していましたが、トランプ相場で上昇に転じ、現在は150~160ドル前後で推移しています。

配当は?

DEの2018年Annual Reportに過去10年の配当金実績が掲載されていたので転載。赤囲みが1株あたりの配当金の実績です。2015年から2017年にかけては配当据え置きだったものの2018年には増配になっています。2018年末には更に水準が上がっているので、2019年の配当金実績は3.04ドルになる予定です。

現行株価は164.04ドルなので、配当利回りは1.85%。高配当株が並ぶ米国株の中ではあまり目立ちません。

なお、過去10年のスパンで見れば配当金は約2.7倍になっています。また減配は1987年以降(リーマンショック後も含めて)していませんので、好感が持てます。

強みと課題は?

強みは売上高全体の62%を占める農業・芝生機器部門にあるようで、特に売上の半分以上を占めているのは北米エリアです。

農業機械の専門サイト”Farm Equipment”によるとトラクターやコンバインの米国市場におけるDeere社シェアは50%を超えているとのこと。

農業輸出の国別ランキングではアメリカは世界1位とのことですから、Deere社がアメリカ農業の優位性を支えていると言っても過言ではないと思います。

ちなみに売上高に対する純利益の割合がDeere社のIRのFact Booksに記載されていました。概ね7~9%を保っています。リーマンショック後の2009年は4%にまで下落しましたが、安定的に利益をあげることが出来る会社だと言って間違いなさそう。

一方で同社の課題としては、無人運転技術をいかに進めていくかにあると思います。

技術系サイト”Engadget”では既に実用化されているコンバインが紹介されています。(参考資料にリンク先)

GPSで制御されており、位置情報の誤差はコイン程とのこと。(映画インターステラーで自動運転のコンバインが誤作動を起こすシーンを思い起こしてしまいましたが)

アメリカの農業は既に自動化・省人化が進んでいますが、夜間の収穫や僻地での収穫等が可能になります。

特にアメリカの農村はGPSの障害になるものが少なく、地形も平坦で、障害なども比較的少ないと思われるので、(少なくとも日本や中国の農村に比べれば)無人運転技術の導入には適していると言えるでしょう。

一方で農家の方が無人運転技術を適切に管理出来るかという問題は残りますので、農家の方のデジタル化(教育)をいかに進めていくかが注目点かもしれません。(むしろ政府としての施策ですが…)

競合は?

なお、競合他社についてはAnnual Reportで競合の社名が具体的に記載されていました。

AGCO Corporation, CLAAS KGaA mbH, CNH Global N.V., Kubota Tractor Corporation, Mahindra, and The Toro Company

  1. AGCO:ジョージア州本社の農機メーカー(NYSE:AGCO)
  2. CLAAS KGaA mbH:ドイツの農機メーカー
  3. CNH Global N.V. :本社はイギリス、登記上はオランダ、フィアットが株主の欧州系農機メーカー
  4. Kubota Tractor Corporation :大阪を本拠とする農機メーカー(証券コード:6326)
  5. Mahindra :インドのマヒンドラグループの農機部門
  6. The Toro Company :美味しそうな名前ですが、ミネソタ州本拠でゴルフ場管理から発展した芝刈り機メーカー(NYSE:TTC)

まとめ

旅行でニューヨークやロサンゼルス等の大都市に行くだけではあまり見かけることの無い同社の製品ですが、特に中西部や南部の田舎に行くと、特徴的なカラーの同社製品を頻繁に見かけることがあります。

アメリカの農産品は国際競争にも強く、トランプ政権としても国内産業の保護を進めているので、多少の経済の停滞があったとしてもDeere社は着実に利益を上げてくれることでしょう。

一方でPERやPBR、利回りを考えても株価は高止まりしている気がするので、現時点で買うのはおススメしませんが、何かのきっかけで株価が下落した際には(100ドル切ったら)ポートフォリオに組み入れるのはアリだと思います。

参考資料

ホームページ: https://www.deere.com/en/index.html

Farm Equipment記事  https://www.farm-equipment.com/articles/15962-manufacturer-consolidation-reshaping-the-farm-equipment-marketplace

Engadget記事 https://engt.co/2lL1m6j

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