【中国株】二季報 2019年夏秋号を読む

7月11日にDZHフィナンシャルリサーチ社から中国株二季報夏秋号が出版されました。春号は出版からスクリーニング迄3カ月ほど掛かってしまいましたが、今回は出版翌日に早速スクリーニングをかけてみました。

独自スクリーニング条件は?

以下の独自の条件でスクリーニングをかけてみました。経年比較出来る様に、条件は前回と全く同じです。

  • 収益性、成長性、安定性、株価、配当から配点した5段階評価(AからE)のうちAかBであること
  • 最低売買価格が30万円以下であること
  • 予想PER・実績PER共に20倍以下であること
  • PBRが3倍以下であること
  • 配当利回りが3%以上であること
  • 環境に負荷の少ない業種であること(製鉄等の金属精錬や、石油、石炭業界等の資源採掘系は除外)
  • 当たり外れの大きいバイオベンチャーやスマホゲームも排除。ギャンブルのカジノ銘柄も除外。
  • リスクが高いと思われる不動産ディベロッパーも除外
  • 主要株主等に中央政府や省政府、市政府、人民解放軍系のフロント企業等がいないこと

探し当てた銘柄は?

2018年の夏秋号は24社、2019年春号は33社だったのですが、今回は35社でした。 米中貿易摩擦の影響か製造業がいくつかリストから外れ、小売業等の企業がいくつか入ってきました。 前回と同じく予想利回り順で表示しています。少し見にくいですがご容赦下さい。

スクリーニングの特徴は?

以前も記事で書いたグルタミン酸ナトリウム(いわゆるうま味調味料)の世界最大手である阜豊集団が再びリストに戻ってきています。自分自身でポジションを取っている数少ない中国株の内の一つだけに、個人的には注目度が高いです。18年12月決算で前年比3割増益になったことが評価を押し上げたようです。

他にリスト入りした企業として注目したいのが、味千(中国)控股です。日本では殆ど知名度の無いラーメンチェーン店ですが(熊本が本社)、中国国内には766店展開しています。2017年12月決算では純利益でマイナスを出していたので、これまでのスクリーニングに引っかかってこなかったのですが、18年12月決算では黒字転換してリスト入りしてきました。

他に特徴的な企業として中国楓葉教育集団がリスト入りしてきました。要は私立一貫校ですが、上場しているというのが中国らしいところ。ここ数年増収増益を続けてきたのですが、突然の法規制で株価が急落していました。これから先は急速な成長に歯止めがかかるかもしれません。政治が常に経済よりも優先される中国の特徴を示しています。

リストから外れた企業は?

前回、前々回でリスト入りしていたにも関わらず、今回リストから漏れた企業とその理由についても紹介しておきます。

  • 中国動向(03818):二季報上の評価が記載されなかった為、リストから除外
  • 九興控股(01836):PERの実績が21.1倍になってしまった為
  • 第一太平(00142):評価がDまで下落した為
  • 長城汽車(02333) :評価がCまで下落した為
  • 中国太平洋保険(02601):よく調べてみた結果国有企業(の色が強い)ということが判明した為。国有企業の宝武鋼鉄集団が筆頭株主である点を前回のスクリーニングでは見落としていました。

まとめ

スクリーニングはこれで3回目で、3回ともリスト入りしてきた企業が9社。香港資本の2社(佐丹奴国際と恒生銀行)を除くと、素材や部品等の製造業が独占しており、そのうち製紙業が3社も含まれています。中国の製紙業については、中国国内での分別廃棄の流れを追い風にして古紙回収が進み、業績に影響してくる可能性があるので、一度論点を整理したいところ。

また、味千や 中国楓葉教育集団 が初めてリスト入りしてきたように、中国の発展が進むにつれて、製造業中心から徐々にサービス業の企業がリスト入りしてくる潮流になることでしょう。

また、中国株を長期投資で保有しようという方はあまりいないかもしれませんが、個人的には凄く気になるので、連続増配している中国企業についてもいずれまとめてみようと思います。中国企業もアメリカ企業の株主還元の姿勢に少なからず影響を受けているはずなので、株価が低迷する中で株主還元を売りにして株価維持を図る企業が中国でも出てくることでしょう。

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