【地味すぎる米国株】キューリグ・ドクターペッパー 合併で米国飲料業界3位へ

 

こんな暑い日は、冷たいソフトドリンクを飲みたくなりますよね。ということで、「地味すぎる米国株」シリーズ第4弾は、キューリグ・ドクターペッパー(ティッカーシンボル:KDP)を紹介します。あの独特のフレーバーで好き嫌いの別れる炭酸飲料「ドクター・ペッパー」(略してドクペ)を製造している飲料メーカーです。

 

キューリグ・ドクターペッパーとは?

  • キューリグ・グリーン・マウンテンとドクターペッパー・スナップルの合併によって2018年に誕生した新会社
  • 本社はマサチューセッツ州バーリントンとテキサス州プレイノ
  • 米国の食品・飲料メーカーでは第7位の規模、飲料メーカーでは第3位
  • 従業員数25,000人
  • 時価総額は336億ドル(約3兆7,500億円)売上高は約110億ドル(1兆2,000億円)

強みは?

キューリグ・グリーン・マウンテンはその名の通りコーヒー事業がメイン(米国内4位のコーヒーメーカー)で、ドクターペッパー・スナップルはドクターペッパー、7up、カナダドライ、A&Wルートビア等の炭酸飲料で強み(国内ソフトドリンクで3位)があり、熱いものと冷たいものの組み合わせなので、競合関係に無く、季節による売上の偏りを補い合う関係にあります。

 

株価は?

合併したてで、新会社KDPの株価は数日しか取引されていないので、ご参考にドクターペッパー・スナップル(DPS)の10年来株価を載せておきます。2014年あたりからジワジワと上げてきて、2018年に合併発表が発表されて株価が急騰しました(急上昇した理由は下記特別配当の為)。ちなみにキューリグ・グリーン・マウンテンは元々上場していたものの、一度ドイツの投資会社(JAB Holding Company)によって買収されていたので、合併の時点では上場していません。

なお、DPSの株主に対しては、1株あたり103.75ドルの特別配当が出たそうで、最終株価の123.66ドルに対して103.75ドルの配当金を控除した金額で取引が続いるようです。ちなみに同社の株式の87%は上記のJAB Holding Companyが保有しており、市場で流通しているのは発行総数の13%に過ぎません。

Bloombergの資料をみると、PER5.34倍、配当9.57%という信じられない数字が出ていたのですが、よく考えたら、今回の特別配当によって、123.66ドルが約20ドルと1/6になったのだから、PERは約30倍、配当は約1.6%というのが実質的な数字でしょう。日本株だったら平均的な水準でしょうが、米国株の中では冴えない数字に見えます。何も考えずに手を出すと数字のトリックに惑わされてしまいそうです。

 

今後は?

同社の問題点はアメリカ国内市場の流通網にあると下記のBloombergの記事には記されています。流通網はコカ・コーラとペプシコの両頭が握っている為、いずれかの会社に委託しているとのこと。とは言え、アメリカではドクターペッパーの人気は根強いですし、コーヒー分野は大手2社が弱い部分なので(PEPSI COはスタバと提携してチルド飲料を販売中、巨人Coca Colaは日本でCoca-Cola Coffee Plusという謎の飲み物を世界に先駆けて先行投入中)、KDPは相対優位にありそうです。

 

むしろ懸念事項は消費者の「ソーダ離れ」でしょう。特に先進国のマーケットでは、健康志向の高まりから炭酸飲料離れ、加糖飲料離れが進んでいる為、炭酸飲料偏重からの脱却を求められるでしょう。”bai”という抗酸化物質を含む低カロリーのジュースブランドを買収する等して市場の変化に対応しています。あえて逆を行ったのはCoca-Colaで、エナジー飲料の”Monster Energy”を製造しているモンスター・ビバレッジ(ティッカーシンボル:MNST)の株式の16.7%を買収して筆頭株主になっています。

 

ライバル会社で業界1位の巨人Coca-Colaは所謂「バフェット銘柄」で、米国株投資家の間でも人気が高いですが、リスク分散の為にも根強い人気を誇るブランドを保有するKDP保有を検討してみてはいかがでしょうか?合併会社のForm 10-K(有価証券報告書に相当)が発表されたら、再度ご紹介してみようと思います。

ということで、連投しましたが、あまり地味ではないかもしれませんが「地味すぎる米国株シリーズ」の第4弾でした。

 

《参考資料》

1.Bloomberg合併に関する記事

https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-01-29/keurig-to-buy-dr-pepper-snapple-group-for-103-75-a-share

2.Coca-Cola Coffee Plus紹介記事

https://www.highsnobiety.com/2017/09/14/coca-cola-coffee-japan/

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